山梨県甲府市小瀬町の歯科

腎不全で透析中の方のインプラント治療

2023/10/09

インプラント術後 あいざわ歯科クリニック2023

インプラント術後

インプラント治療は、年齢が上がるに伴い、歯を喪失する確率が高くなるため、インプラント治療を希望される方が多くなってきます。しかし、歯を失っていくだけではなく、加齢に伴い、高血圧や糖尿病などの様々な体の病気も生じるようになります。

今回、あいざわ歯科クリニックでは、日本口腔インプラント学会専門医が常勤しておりますので、口腔インプラントの相談に来院されました。

この方は、上下に歯が一本も無い状態でしたが、大きい総入れ歯を作りましたが、どうしても馴染めず、二十年以上前に作製した、まだ歯があった頃の小さな入れ歯にたくさん安定剤を用いて使用しておりました。食事もかなり偏りがありました。

歯科インプラントは現在、欠損歯に対する最も確実で成功した治療法でありますが、この方は、腎不全(CKD)があり、週3回の透析を受けておりました。透析は、現在の医療では一生涯受けなければならない治療方法になります。腎不全の方は、感染症、骨病変、出血リスク、薬物代謝の変化などのCKDの合併症が存在することが多く、透析を受けている腎不全患者に対する歯科インプラント治療はより困難であることは明白です。

腎不全で透析中の場合には、どのようなリスクが存在するか確認するため、様々な論文を検索する前に、ネットで日本の色々なサイトを覗いてみましたら、ほとんどが透析中の患者さんのインプラント治療に対して否定的な内容が多くてびっくりしました。

確かに、腎不全で透析を行っている患者様のインプラント治療が難しいことは明確ですが、本当に不可能であるのか、特にアジア人に対する論文がないかと検索を、お馴染みのPubMedにて行いました。
そうしましたら、
歯科領域では、一番信用できると考えられる、医学雑誌であるInternational Journal of Oral Science において、

Dental implant treatment for renal failure patients on dialysis: a clinical guideline
Quan Yuan et.al. 
International Journal of Oral Science (2017) 9, 125–132
という素晴らしい論文を見つけることができました。
この論文は、透析中の方へのインプラント治療に対するガイドラインとなっており、どのような点に気を付けるのか、どのような手術を行えば成功するのか、そして医科歯科連携を専門医同士で具体的にどのように行えばよいかについて詳しく記載されております。
もし、この論文を手にしていない先生には是非とも参考にして頂きたいと思います。

インプラント オーバーデンチャー あいざわ歯科クリニック

インプラント オーバーデンチャーの一例 アトランティスコーヌスコンセプト

山梨 あいざわ歯科クリニック

 

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